FPの定義
ファイナンシャル・プランナー(FP)とは、ファイナンシャル・プランニングの専門家であり、下記のように定義されています。
- 顧客の収入や資産、負債などに関するあらゆるデータを集め、
- 顧客の要望や希望・目標を聞き取り調査し、
- 現状を分析した上で、
- 他の専門家の協力を得ながら、貯蓄計画などの包括的な資産設計を立案し、
- それを顧客が実行する際に援助する専門家
ライフプランと資金ニーズ
ライフプランとは、自分の夢や生き甲斐を基にした人生設計のことをいいます。
人は誕生の時から死亡に到るまでのライフサイクルの中で、それぞれの夢や目標を描きながら生活しています。しかし、その夢や目標を達成するためには資金が必要になるため、何のために、いつ、どれくらいの資金が必要かを予測しておくことは、ライフプランの実現にとって必要不可欠なもととなります。
FPの社会的役割と法令遵守・関連法規
FPの社会的役割は、顧客の経済的自立を促しながら、作成した資金計画に基づいて顧客の幸福を経済面から支援することにあります。
FPの領域は他の専門家の職業領域と重なる部分も多いことから、顧客を援助する際には、税理士法、保険業法、金融商品取引法、弁護士法などの法令に抵触する行為をしないように注意をしなければなりません。
職業上の倫理として、顧客の利益を優先させること、顧客情報などについての守秘義務を厳守することも重要です。
税理士法
税理士または税理士法人でない者が業として行う個別具体的な税務相談、税務書類の作成、税務代理行為は、営利目的の有無や有償・無償の別を問わず、税理士業務として税理士法に抵触するおそれがある。税理士資格をゆうしないFPは税務に関する相談があった場合、税理士法に抵触する可能性があれば、税理士に協力を求めることが望ましい。
仮定の事例に基づいた計算による説明(抽象的な税のプランニング)や、一般的な税法の解釈の説明は、業として行う税務相談の範囲にはふくまれない(税理士法基本通達)。
資格を有しない(登録をしていない)FPができないこと
税理士 | 具体的な税務相談(有償無償問わず)や税務書類(確定申告など)の作成 |
生命保険募集人 | 生命保険や損害保険の募集や媒介(仲介) |
金融商品取引業 | 具体的な投資判断(時期・数量・投資方法)の助言 |
弁護士 | 具体的な法律相談や法律事務(遺産分割の交渉など) |
社会保険労務士 | 報酬を得て行う、行政機関に提出する社会保険関係書類の作成 |
資格を有しない(登録をしていない)FPでもできること
税理士 | セミナーなどにおける一般的な税法の解説など |
生命保険募集人 | 生命保険や損害保険の一般的な解説や保険証券の説明・必要保障額の計算など |
金融商品取引業 | 金融商品に関する過去のデータや資料の提示など |
弁護士 | 民法など法律の一般的な解説など |
社会保険労務士 | 将来支払われる年金額の計算など |
ライフプランニングの手順
- 資産等を把握
- 顧客の収入や資産、負債などに関するあらゆるデータを集める
- 目標を把握
- 顧客の要望や希望・目標を聞き取り調査する
- 現状分析
- 現状を分析する
- 資金計画の立案
- 他の専門家の協力を得ながら、貯蓄計画などの包括的な資産設計を立案する
- 実行支援
- 顧客が実行する際に援助する
- 定期的見直し
三大必要資金
・教育資金
・住宅取得資金
・老後の生活資金