概要
確定拠出年金制度の導入に加え、厚生年金基金に代表される従来の確定給付型の企業年金制度の抜本的な見直しが行われました。
確定給付企業年金制度(Defined Benefit)では、従来の確定給付型企業年金で起きていたような積立不足による年金の不支給が起こらないようにするため、毎年きちんと給付に必要なお金が準備できているかを確認できる仕組み(情報開示)が採用されています。
確定給付企業年金には、基金型と規約型の2種類があります。
DBでは、毎事業年度終了後4月以内に決算報告書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。また、この決算報告書については、加入者の請求により閲覧することもできます。
基金型企業年金
事業主と従業員が基金設立の合意をし、企業とは別の法人格を持った企業年金基金を設立したうえで、労使合意の基で作成された年金規約(運営のためのルール)に基づいて年金資産を管理・運用し、給付を行う企業年金です。
規約型企業年金
事業主と従業員が年金規約を作成し、資産管理運営機関である生命保険会社や信託銀行などと契約を締結して掛金を拠出することにより、生命保険会社などが会社に代わって年金資産を管理・運用し、給付を行う企業年金です。
FP1級・CFP®の追加知識
企業年金連合会の通算企業年金
通算企業年金とは、企業年金(厚生年金基金や確定給付企業年金)の加入者が退職などで中途脱退したときに脱退一時金を企業年金連合会に移管したときや、企業年金の解散・終了に伴って加入者または年金受給者が残余財産分配金を連合会に移管した場合に、連合会で年金化を行なって支給する保証期間付(80歳)終身年金のこと。脱退一時金相当額および残余財産分配金の企業年金連合会への移管については、移管時には課税されない。
キャッシュバランスプラン
確定給付企業年金の給付設計の一つで、給付額の決定要素に市場金利の変動を反映させる機能を持たせており、確定給付年金制度と確定拠出年金制度の両方の特徴を併せ持つため、ハイブリッド型・混合型といわれている。