国内総生産
経済活動の規模を表すものにGDPがあります。
GDPは、一定期間にその国の国内で生産されたすべての財・サービスの付加価値の総額をいいます。
国内で生産された財およびサービスは、最終的に個人や政府によって消費されたり、企業の設備投資および輸出に充てられます。
国内総生産(供給)=国内総支出(需要)
民間消費は、GDPに占める割合が5〜6割程度あるため、経済活動の規模に与える影響が大きくなります。
国内で生産されたものになりますので、日本企業の現地法人が海外で生産した財・サービスは含まれません。
経済成長率
GDPで景気を判断する場合は、数値そのものよりGDPの変化率(経済成長率)を用いることが多いです。経済成長率が高ければ景気は上向き、低ければ横ばいということになります。
経済成長率には、名目成長率と実質成長率の2つがあります。
※名目成長率:計算上の数値を加工せずにそのまま示したGDPの変化率
※実質成長率:物価変動率を考慮したGDPの変化率
物価が上昇している場合には、名目成長率は実質成長率よりも高くなりますが、物価が下落している場合(物価上昇率がマイナス)には、名目成長率は実質成長率よりも低くなります。
FP1級・CFP®の追加知識
GDPの三面等価の原則
生産、支出、分配の3つの側面からのGDPは常に一致する。これを三面等価という。
生産面のGDP
国内におけるモノやサービスの産出額の合計から、算出のためにしようした原材料等の中間投入を差し引いたもの。
生産面のGDP=産出額−中間投入
支出面のGDP
算出されたモノやサービスが、どのように最終的に使用されたかをみるもの。
支出面のGDP=最終消費支出+総資本形成+輸出−輸入
分配面のGDP
算出された付加価値がどのように所得として分配されたかをみたもの。
分配面のGDP=雇用者報酬+固定資本減耗+生産・輸入品に課される税−補助金+営業余剰・混合所得