教育資金が自己資金で確保できない場合、
・学生・生徒自身が借り入れる各種奨学金
・学生・生徒の保護者が借り入れる教育ローン
を利用することになります。
奨学金制度
学習意欲をもつ学生・生徒自身の経済的負担を軽減するための制度です。
独立行政法人日本学生支援機構の奨学金や、各種学校独自の奨学金制度があります。
奨学金には、返済義務のある貸与型、返済義務のない給付型があります。
日本学生支援機構の奨学金制度
第1種奨学金 | 第2種奨学金 | |
利息 | 無利子 | ・在学中 無利子 ・卒業後 有利子(上限年利3%) ・変動・固定を選択 |
選考 | ・学業成績が特に優れた者 ・経済的に就学が困難な者 | |
返済 | 卒業後、半年後から最大20年で返済する | |
※ 家計支持者による収入制限あり |
教育一般貸付(公的教育ローン)
(株)日本政策金融公庫が行う教育ローンであり、学生・生徒の保護者が借り入れて返済する教育ローンです。
収入制限 | 扶養する子供の人数に応じて、利用する保護者の世帯年収に制限があります | ||
子供の人数 | 給与収入 | 事業所得 | |
1人 | 790万円 | 590万円 | |
2人 | 890万円 | 680万円 | |
3人 | 990万円 | 770万円 | |
融資限度額 | 学生・生徒1名につき350万円 (6ヶ月以上の海外留学の場合450万円) | ||
金利 | 固定金利 | ||
返済期間 | 原則として15年 (交通遺児家庭・母子家庭・父子家庭は最長18年) | ||
資金使途 | 受験費用、入学金、学費、通学費、下宿代、パソコン代、国民年金保険料等 |
銀行等の教育ローン(民間教育ローン)
都市銀行や地方銀行などでも教育資金を目的とした教育ローンを取り扱っています。各金融機関によって金利水準は異なりますが、一般的に教育一般貸付などの公的教育ローンと比較して金利は高めに設定されています。
1級・CFPに挑戦
給付型奨学金
給付型奨学金は、平成30年(2018)年度から本格導入される制度であり、高等学校等で一定以上の学力があるにもかかわらず経済的理由により進学が困難な生徒に対して、返還の必要のない奨学金を交付することで大学等への進学の後押しを目的としている。対象者は、住民税非課税世帯や生活保護受給世帯の人、社会的養護を必要とする人で、給付額は月2万〜4万円(国公私別や通学形態により異なる)。
第1種・第2種の貸与型奨学金との併用や入学時特別増額貸与奨学金を利用することも可能。
自宅通学 | 自宅外通学 | |
国公立 | 2万円 | 3万円 |
私立 | 3万円 | 4万円 |
第二種奨学金の返還
原則として月賦または月賦・半年賦併用のどちらかの方法で返還する。
返還期間は最長20年で、返還回数は借用金額と割賦方法により決定する。
減額返還制度
一定期間(最長10年)1回当たりの返済額を2分の1に減額して返還する制度。
災害、傷病、その他経済的理由により奨学金の返還が困難な人で、当初の割賦金を減額することにより返還可能となる人を対象としている。減額返還の適用期間を延長もしくは短縮することも可能。
災害、傷病、経済困難、失業などの返還困難な事情が生じた場合、返還期限の猶予を願い出ることができる。通算10年を限度に返還が猶予され、この間、延滞金が加算されることはない。
奨学金を受けていた人が3月に学校を卒業した場合、卒業した年の10月から返還が始まるが、利息については貸与期間終了月(卒業月)の翌月である4月から付き始める。